よーぐるとのブログ

技術ネタを中心。私的なことを徒然と綴っていきます。

過労で腕を痛めた話と治した話

突然ですが、腕を痛めました。。。 診断結果は疲労による上腕骨外側上顆炎と上腕骨内側上顆炎。文字からだとわかりずらいですが肘の周りです。通称テニス肘と言われるそうですね。

ソフトウェアエンジニアという仕事の性質上よくある話なのかもしれません。が、実際になってみると結構きつかったです。幸いなことに一ヶ月程度で良くなってきたので、ここでは腕を痛めるまでと痛めてから治すまでにやったことを書いていきます。

※ 前提として(そして会社の名誉のためにも)、いわゆる長時間労働が続いていたということはありませんでした。ごく普通に働いており、見た目上なんら問題のなさそうな生活をしていました。

発症一週間前

「なんか右腕がヒリヒリするなあ」というのがきっかけでした。普通にしている分には問題ないんだけど、仕事をしていると夕方〜夜にかけて肘の辺りに違和感が出てくる。なんとなくヒリヒリする。

特に心当たりもなかったのと、仕事ができないほどの痛みではなかったので、あまり気にせずいつもどおり仕事をし、いつもどおり生活をしていました。このくらいの痛みならそのうち消えるでしょ、という気分で。

そう、来週その痛みがさらに悪化するとも知らずに....(怖い話風)

翌週

腕に抱えている違和感が明確な痛みに変わり始めました。え、痛い。本当に痛い。 仕事でタイピングをしていると痛いし、Macbookトラックパッドをいじいじしているのも痛い。

肘の辺りだけ痛かったのが、手首のあたりも痛くなり、挙げ句の果てには指がつりそうになる始末。

当たり前のことなんですが腕が痛いというのはすごく不便で、仕事はもちろん私生活にも支障をきたしました。家でPC触ることができない、ゲームが遊べない、くらいならまだいいですが、何気ない動作が全て辛い。食器を洗うのがつらい、歯磨きがきつい。何もしてなくても痛いので何をする気にもなれない。利き腕だったので余計にそう感じたのかもしれません。

「これはまずい」と思ってお休みを取り、以前腱鞘炎になった知り合いが勧めてくれた手の専門外科へと行きました。

診断結果

お医者さんには「ジョウワンコツガイソクジョウカエン、ジョウワンコツナイソクジョウカエン。疲労だね。」と言われました。耳で聞いたときには何を言っているか全く変換できなかったのですが、漢字に直すと上腕骨外側上顆炎と上腕骨内側上顆炎。最初にも書きましたがいわゆるテニス肘だそうです。別にテニスなんてしないのになーと調べてたら「スマホ肘」「PC肘」という呼び方も見つけました。ある意味現代病の一種で、普段の生活で疲労が溜まって肘周りの筋肉が炎症を起こしている状態とのこと。

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痛めた箇所。僕の場合は外側だけでなく内側も痛めていた。

https://www.saiseikai.or.jp/medical/disease/lateral_humeral_epicondylitis/

肘の周りは手首や指につながる筋肉が集まっているため、ここを痛めるといろんな箇所に影響が出るのだとか。実際悪化したあとは手首や指、前腕全体がきしむような痛みを覚えました。インフルエンザにかかると関節が痛くなりますが、あの感覚に近いです。

治すためにやったこと

治すためにいくつかのことを行いました。

この中のどれが一番効いたとかは正直わからないです。全部やってみた結果良くなったのかもしれません。

もちろん、個人の経験ですのでやったことが完全に他の人に合うとは思いません。あくまで参考程度に。

1. 働き方を変える

腕を痛めたあと上長に相談する機会があったので、正直に話をして新規の開発などコーディングが増える作業を減らしてもらいました。 負荷をかけすぎない、ということに重点をおいて業務調整をしてもらい、主にコードレビューや運用周りのタスクをメインにこなすようになりました。

また、弊社はフレックス制度があるため通常の勤務より早めに上がることもできました。朝一番は問題ないけど、6〜7時間程度で腕の限界が来るので、チームメンバーと相談して仕事を調整しつつ、短めの勤務とさせてもらっていました。

2. 治療、リハビリ、ストレッチをする

病院からはロキソニン湿布を処方されてたのでそれを毎日上腕部分に貼っていました。

病院に勧められて超音波治療も行っていました。1回5〜10分程度で診療とは別で行ってもらえるので待つ必要がなかったのも嬉しかったです。週2〜3の頻度で通いました。

また、テニス肘に効きそうなストレッチも行いました。医者からはストレッチをするのは問題ないと言われていたので[*1]、「テニス肘 ストレッチ」で調べて出てきたものを試していました。

www.youtube.com 実際にやってみるとたしかに肘周りの筋肉が伸びている感じがする...

3. キーボードを変える

働き方とは別でもう一個、働く環境を変えました。具体的にはMacbookのキーボードが辛かったので自宅からキーボードを持ってきました。 Kinesis Freestyle 2 という左右分離式のキーボードです。

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kinesis-freestyle2
https://kinesis-ergo.com/shop/freestyle2-for-pc-us/

3ヶ月ほど前に肩こりの改善を目的に自宅用に購入し使っていたのですが、会社に持ってきて使うようになりました。左右が別れているので腕のポジションが自然なままタイピングができるのと、サポートキットによって手の角度を水平ではなく少し傾けた状態で使えるので、通常のノートPCをタイピングするより疲れにくいのが圧倒的なメリットです。

会社のPCゲーマーな同僚には「こんなキーボードで絶対にゲームしたくない」と酷評されましたが、コーディングをする分にはこちらの方が良いと思います。長時間デスクで作業をしたあとの腕から肩周りの疲れが違います。(だんだん宣伝ぽくなってきましたが)おすすめです。

追記: 効かなかったもの - サポーター

診断を受けたときに「どうすればいいでしょう?」と聞いたら「仕事をしないわけにもいかないだろうし、サポーターを付けるとかがいいかなあ」とお医者さんにぼやかれたんで肘周りのサポーターを購入しました。

が、これは僕にとってはあまり良くなかったと思います。たしかに仕事中の痛みは軽減できるんですが、痛みが軽減している分無理に働くことができてしまい、仕事が終わってサポーターを外したあとにすごく痛むということが何度かありました。ドーピングのような感じで自分には良くないなと思ったんで、何回か使ったあとはサポーター無しで生活し、痛くなってきたらきちんと休む、という方向に倒しました。

まとめ: 良くなってきた(気がする)

上記のような取り組みを並行して進めた結果、二週間程度で日常生活が送れるほど腕の痛みはやわらぎ、一ヶ月経った現在痛みはほとんどなくなりました。もちろん長時間コーディングをするなど負荷をかけるとやや違和感を感じる〜ヒリヒリする程度にはなってしまいますが、一番痛かったときと比較すると大きな改善です。

もともと身体が硬かったり医者からストレートネックだと言われたりと、疲労が溜まりやすい & 身体に出やすい体質なので、これからも無理をせず気をつけて働きたい(働きたくない)と思います。


*1:腱鞘炎など症状によっては「ストレッチをすることで悪化する」ケースもあるそうなので医者とよく相談をしたほうがいいです